バセドウ病

免疫機能の異状で、甲状腺の組織や細胞を攻撃する抗体(TSH受容体抗体)が産生され、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される自己免疫疾患です。

発症頻度は1,000人に0.2~3人で、若い女性に発症し易い病気です。

甲状腺の腫れによる喉の違和感、目の腫れや突出、動悸、体重減少、手の震え、発汗、下痢などの身体症状の他、イライラ・不眠・疲労感・落ち着きがないなどの精神症状も発症します(更年期障害に似た症状)。適切な治療を受けなければ不整脈や心不全、骨粗鬆症や骨折のリスクが高くなります。

 

バセドウ病の一般的な治療は

甲状腺の働きを抑制する抗甲状腺薬や甲状腺組織を破壊する放射性ヨウ素内用療法、甲状腺を摘出する手術などが行われます。

 

カイロプラクティックでは、

カイロプラクティックでは、甲状腺の働きに影響を与える神経に着目します。

甲状腺はのどぼとけの下に位置する蝶の形をした小さな臓器で、食べ物に含まれるヨウ素から甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは体内の脂肪や糖分を燃やして代謝を上げたり、交感神経の働きを活性化したり、子供の成長や発達を促進する等、私たちの生命維持に重要な働きがあります。

そんな甲状腺ホルモンの分泌は脳の視床下部が調整しています。

血中の甲状腺ホルモンの量が少なくなったり、体温低下、ストレス等を感知すると、視床下部は下垂体に向けて甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)を分泌します。下垂体はその指令を受けて、甲状腺に向けて甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌します。そして甲状腺はその指令を受けて、甲状腺ホルモン(T3/T4)が分泌され、体の代謝が上がって体温や心拍が上昇します。

ここで重要なことは、脳が体内の状況(心拍数・呼吸数・血圧・体温・血糖値・水分など)を正確に把握すること。脳が体内の状況を正確に把握できていれば、適切なホルモンが、適切なタイミングで、適切な量だけ分泌される様にプログラムされています。しかし、もし何らかの原因で脳が体内の状況を正確に把握できなければ、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの量が正確に分泌されない(過剰、若しくは不足)可能性があります。その原因の一つが背骨の歪みです。

体内の状況を監視する各感覚器からの情報は神経を介して脳へ伝達されますが、これらの神経は背骨を通っています。もし背骨に歪みが生じると、神経障害が起こって体内の状況が正確に脳へ届かなくなって脳が正しい判断が出来なくなってしまいます。その結果、甲状腺ホルモンの過剰分泌(バセドウ病)や分泌不足(橋本病)が起こります。

カイロプラクティックではそんな背骨の歪みを整える事で神経障害を取り除き、甲状腺機能の正常化を図ります。