
すべり症 Spondylolisthesis
腰椎すべり症は若年層に起こりやすい腰椎分離すべり症と、中年以降に起こりやすい腰椎変性すべり症があります。
腰椎分離すべり症はスポーツの激しいトレーニングなどで腰椎に過度な負担が掛かって疲労骨折が起き、それがそのまま放置されて腰椎が少しずつ本来の位置から前方へズレる疾患です。
一方の腰椎変性すべり症は加齢によって骨の変形や軟骨(椎間板)の変性によって腰椎が少しずつ本来の位置から前方へズレる疾患です。
いずれのすべり症でも腰椎が前方へずれる事で、背骨を通る脊髄の通り道(脊柱管)が狭くなって神経が圧迫され、腰痛や足の痛み、シビレを発症やすくなります。腰部脊柱管狭窄症と同様、長い距離を歩くとだんだん症状が強くなり、座ったり前かがみ姿勢をとると軽減する「間歇跛行」を発症することがあります。
すべり症の一般的な治療は・・・
症状の強さによって非ステロイド系抗炎症薬、筋弛緩薬、抗うつ薬、コルセット装具、硬膜外ブロック注射、神経根ブロック注射などの保存療法が行われますが、効果がなければ手術が検討されます。
カイロプラクティックでは・・・
カイロプラクティックでは背骨とその配列(生理弯曲)、そして背骨を通る神経に着目します。
私たちの上半身の重さは全体重の70%と言われており、その上半身を支えているのが背骨と背中/腰の筋肉群です。
その背骨には脊髄(せきずい)と呼ばれる神経が通っていて、そこから枝分れした神経が下肢の感覚情報を脳へ伝えたり、脳からの指令を下肢の筋肉に伝えて足を動かしています。
不良姿勢や長時間のパソコン作業、スポーツの練習時における反復動作などで背骨に歪みが生じると、正常な配列が崩れて背骨や背中/腰の筋肉群に負担が掛かり、更に背骨を通る神経にも神経障害が起こりやすくなります。
そんな背骨の歪みを放置すると、腰痛や脚のシビレ・筋力低下、関節痛などの症状を発症しやすくなります。
カイロプラクティックでは背骨の歪みを整え、配列を改善することで背骨や筋肉の負担を取り除き、神経機能を正常化して症状の根本的な改善を図ります。