動悸 Palpitation

不整脈

心疾患(虚血性心疾患・心筋症・心臓弁膜症・心不全)、高血圧、慢性閉塞性肺疾患甲状腺機能亢進症、薬剤(抗不整脈薬・抗菌薬・抗アレルギー薬・抗精神薬・脂質異常症治療薬など)、生活習慣の乱れ(ストレス、睡眠不足、疲れ、飲酒、喫煙習慣)などが原因で心臓が正常なリズム(50~100回/分)で拍動しなくなる病気で、50回/分以下の心拍数を徐脈性不整脈、100回/分以上の心拍数を頻脈性不整脈と呼びます。徐脈性不整脈では全身に送られる血液が不足し、息切れやめまい、胸の不快感、眼前暗黒感や失神などを発症します。頻脈性不整脈では動悸やめまい、胸の不快感、失神や冷や汗などを発症します。

 

心不全

心臓疾患(心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋炎、先天性心疾患)や高血圧、甲状腺機能亢進症、貧血などが原因で心臓の機能が低下して体内の酸素が低下し、動悸や息切れ、疲労感や倦怠感、むくみ等の症状を発症します。

 

貧血

血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの主成分は鉄であり、体内に酸素を届ける役割を担っています。鉄分の摂取不足や妊娠、授乳、過多月経や消化管からの出血などが原因で赤血球のヘモグロビンの量が少なくなると体内の酸素が欠乏してめまいやたちくらみ、頭痛や息切れ、倦怠感や疲労感、寝起きが悪い、顔色が悪いなどを発症します

 

低血糖症

栄養摂取不足(摂食障害やアルコール中毒など)、血糖降下薬(糖尿病治療薬など)、内分泌系疾患(膵臓・下垂体・副腎の疾患)などが原因で身体に必要な糖分が不足する状態(血糖値<50mg/dl以下)で、血糖値を上げようと交感神経が活発に働き(アドレナリンが大量に分泌)、吐き気、気分不快、発汗、動悸、ふるえ等を発症します。

 

甲状腺機能亢進症

バセドウ病(免疫異常によって甲状腺が攻撃される病気)、甲状腺や脳下垂体に出来る腫瘍などが原因で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて心拍数や血圧の上昇、発汗や手の震え、不眠、過食、体重減少、下痢、不安感、イライラ等(自律神経失調症に類似した症状)を引き起こします。

 

脱水症

水分補給が十分でなかったり、大量の発汗、下痢や嘔吐などで体内の水分が不足すると喉の渇き、食欲不振、頭痛、たちくらみ、けいれん、しっしん、頻脈、血圧の低下等を発症します

 

動悸の一般的な治療は・・・

不整脈では、原因によって異なりますが、抗不整脈薬や抗凝固薬、ペースメーカー埋め込み治療、ICD治療、カテーテル治療などが行われます。

心不全では利尿薬、レニン・アンジオテンシン系阻害薬、β遮断薬などの薬物療法や酸素療法等の保存療法が行われますが、改善が見られない場合はペースメーカー埋め込み治療等が行われます。

貧血の治療では鉄剤の内服や食事療法などが行われます。

低血糖症では糖分の補給と同時に原因に対する治療が行われます。

甲状腺機能亢進症ではβ遮断薬やヨウ素剤、腫瘍摘出手術が行われます。

脱水症では水分と電解質の補給、経口補水液や点滴の治療が行われます。

 

カイロプラクテックでは

動悸の原因は様々ですが、カイロプラクテックでは心拍を制御する自律神経の働きに着目します。

私たちの心拍は脳(延髄)の循環中枢によって制御されています。

体内の血液量や血中の酸素濃は心臓の受容器によって常に監視されていて、血中の酸素濃度や内圧の情報は神経(迷走神経)を介して脳(延髄)の循環中枢に伝えられ、心拍のペースを指示する指令は自律神経(T1~5交感神経幹)を介して心臓(洞房結節)へ伝わって心拍(頻脈/徐脈)が調整されています。

もし背骨に歪みが生じると、脳(延髄)から心臓(洞房結節)への神経に障害が起こり正確な指令が伝わらなくなって、拍動に悪影響が及ぶ可能性があります。

カイロプラクテックでは背骨の歪みを整える事で、神経障害を取り除いて自律神経の働きの正常化を図ります。