
生理痛(月経痛) Cramp
生理痛(月経痛)は月経時(若しくは月経直前)に生じる下腹部痛の事で、時に腰痛、吐き気、頭痛、疲労感、食欲不振、イライラ、下痢、うつ等の症状を伴います。女性の約8割が生理痛を経験していると言われています。
日常生活に支障が出るほどの生理痛を月経困難症と呼び、病気が原因でない機能性月経困難症と病気が原因(子宮内膜症・子宮筋腫・子宮腺筋症・頸管狭窄・卵巣嚢腫など)で起こる器質性月経困難症に分けられます。
機能性月経困難症は、初潮を迎えた2~3年後から始まって思春期の女性に多くみられるのが特徴で、月経困難症の殆どがこのタイプにあたります。
生理時、子宮外に経血を排出する為に、子宮を収縮させるプロスタグランジンと呼ばれるホルモンが子宮内膜から分泌されますが、機能性月経困難症では、このプロスタグランジンが何らかの原因で過剰に分泌されてしまい、子宮が収縮し過ぎて、下腹部の痛みを発症し、更にプロスタグランジンが身体中に循環することで吐き気や頭痛、下痢などを発症すると考えられています。
器質性月経困難症は、子宮内膜症(子宮内膜が子宮以外の部位に現れる病気)・子宮筋腫(子宮に出来る良性腫瘍)・子宮腺筋症(子宮内膜が子宮内の筋肉の中で成長する病気)・頸管狭窄(子宮頸部が狭くなる病気)・卵巣嚢腫(卵巣に出来る液体や個体が詰まった腫瘍)などの病気が原因で、生理中以外の時でも下腹部痛を発症する事があり、30代以降に発症し易いと言われています。
生理痛の一般的な治療は・・・
症状が軽度ならストレスの軽減、生活習慣(バランスのとれた食生活、十分な睡眠時間の確保、適度な運動、)の改善が勧められますが、症状が重度な機能性月経困難症ならば非ステロイド系抗炎症薬や低用量ピルが使用され、器質性月経困難症であれば原因となる疾患にたいする治療が行われます。
カイロプラクティックでは、
カイロプラクティックでは、子宮の働きに影響を与える神経に着目します。
私たちの脳(視床下部)は子宮の状況を24時間絶え間なく監視し、その変化に応じてホルモンや自律神経(交感神経と副交感神経)を介して子宮の働きを制御しています。
子宮内の情報(機械的な変化、ホルモンや発痛物質の増加など)は神経(骨盤神経:S2~4)を介して脳へ伝わり、その情報を基に自律神経(子宮の交感神経は下腹神経:T11~L2 副交感神経は骨盤神経:S2~4)を介して子宮の働きを制御しています。
月経の際も、脳が子宮の状況を正確に把握出来れば、最適なタイミングで、最適な量のプロスタグランジンが分泌されて円滑に経血が行われるようにプログラムされています。しかし何らかの原因でもし脳が子宮の状況を正確に把握出来なければ、プロスタグランジンの分泌のタイミングや量に狂いが生じる可能性があります。その原因が背骨の歪みです。
子宮内の情報を脳へ伝える骨盤神経も、脳からの指令を子宮へ伝える自律神経もどちらも背骨を通ります。
背骨に歪みが生じると、神経に障害が起こって子宮の情報が正確に脳へ伝わらなくなったり、脳からの指令が正確に子宮へ伝わらなくなって子宮内膜から適切なタイミングで適切な量のプロスタグランジンが分泌されなくなってしまう可能性があります。
それが月経困難症を初めとする様々な不調です。
カイロプラクティックでは、背骨の歪みを整える事で神経障害を取り除き、子宮の働きの正常化を図ります。