逆子 Breech birth

逆子とは、子宮の中で赤ちゃんが頭を上に向けた状態になっていることで、医学的には「骨盤位」と呼びます(本来は赤ちゃんは頭を下に向けた「頭位」の状態)。

胎児は妊娠中期頃までは子宮内で自由に動きながら姿勢を変えるので、この時期では約4割の赤ちゃんが逆子と言われています。その後、成長と共に頭が重くなり、妊娠30週以降にはおよそ8割の赤ちゃんが頭を下に向けた「頭位」と呼ばれる姿勢になります。一般的に35週目には分娩方法を決定するのでこの時点で逆子であれば通常は38週目ごろに帝王切開を行います。

逆子の経腟分娩は、赤ちゃんの頭部が骨盤に引っ掛かって難産になったり、へその緒が赤ちゃんより先に子宮外へ出て(臍帯脱出)赤ちゃんが窒息するリスクなどがある為、逆子の出産はほぼ帝王切開になります(逆子は赤ちゃんの成長には影響はありません)。逆子を帝王切開で出産した場合は、次回以降の出産も帝王切開になることが多いです。

逆子になる原因ははっきりとしていませんが、羊水過多、多胎妊娠、子宮の変形、前置胎盤、胎児の形態異状などが関係していると考えられています。

 

逆子の一般的な治療は・・・

出産までに逆子を治す為に、逆子体操(胸膝位、側臥位、ブリッジ法)が勧められたり、外回転術などが行われる場合がありますが、それでも頭位にならなければ帝王切開になる場合が多いです。

 

カイロプラクティックでは、

カイロプラクティックでは、子宮を支える骨盤と子宮の働きを制御する神経に着目します。

子宮は骨盤と四つの組織(膀胱子宮靱帯、基靱帯、仙骨子宮靱帯、直腸支給靱帯)と繋がっていてその位置を安定させています。

妊娠中は、出産に向けて骨盤の靱帯を緩めるリラキシンと呼ばれるホルモンが卵巣や胎盤から分泌される為、骨盤が不安定になって歪みを生じやすくなります。骨盤に歪みが生じると靱帯を通して子宮が引っ張られたり、捻じれが生じて子宮内で成長する胎児の運動に悪影響が及ぶ可能性があります。

又、子宮の血液供給や筋収縮は自律神経が行っています。背骨に歪みが生じると、背骨を通る神経に障害が起きて子宮の血液供給や筋収縮に悪影響が及ぶ可能性があります。

カイロプラクティックでは、背骨や骨盤の歪みを整えることで、子宮に掛かる負担を取り除いたり、神経障害を取り除いて子宮の血液供給や筋収縮の正常化を図ります。