
股関節の痛み
股関節は骨盤と左右の大腿骨からなり、立つ、歩く、しゃがむといった日常生活に不可欠な動作を行う上で重要な関節です。
股関節に痛みや違和感などが現れると日常生活にも悪影響が及び、生活の質の低下にもつながります。
始めに股関節に痛みを生じる病気について簡単に説明します。
座骨神経痛
座骨神経痛は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、梨状筋症候群(お尻の梨状筋という筋肉による坐骨神経の圧迫)などが原因で腰椎から臀部、太もも裏へ伸びる坐骨神経が圧迫されて臀部や太ももの裏面に痛みやシビレを発症する疾患です。洗顔やズボン/靴下をはく時など前かがみ姿勢で症状が悪化する傾向があります。
変形性股関節症
加齢や体重の重い方、仕事で重い物を持つことが多い方など、股関節に大きな負担が掛かる事が原因で股関節の表面の軟骨が摩耗・劣化して関節が狭くなったり、骨の表面に変形を生じる病気です。骨盤と大腿骨の骨同士がぶつかる事で立ったり、歩いたり、立ち上がる時に股関節に痛みや違和感を生じます。
突発性大腿骨頭壊死症
ステロイド薬の長期使用やアルコールの多飲、喫煙習慣などが原因で大体骨頭への血流が阻害され、骨が壊死する病気です。大腿骨頭がつぶれて、立ったり、歩いたり、体重が掛かると股関節に痛みを生じます。
関節リウマチ
本来外部から侵入したウイルスや細菌から身を守る免疫機能が誤って自分の体に対して攻撃して(自己免疫疾患疾患)全身の関節に痛みやこわばり(一時間以上続く)、腫れを生じます。特に手首や手指の関節に左右対称で起こり易く、炎症が続くと関節の破壊が進行して変形や脱臼、硬直や拘縮が起こります。男女比は1:3~4で、30~50台の女性に起こり易い病気です。
大腿骨骨折
骨粗しょう症で骨がもろくなった高齢女性に起こりやすく、つまずいて転倒したり、足を打撲した時に大腿骨を骨折します。
股関節に強い痛みと腫れを生じ、立ったり歩くことが困難になります。
股関節の痛みの一般的な治療は・・・
座骨神経痛では温熱療法、ストレッチ、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)、神経ブロック注射等の保存治療が行われますが、効果が無ければ手術が検討されます。
変形性股関節症では関節の負担を軽減させる為の体重管理、杖の使用、筋トレ、消炎鎮痛薬などが行われますが、症状や進行度に応じて人工関節置換手術も検討されます。
突発性大腿骨頭壊死症でも体重管理、杖の使用、筋トレ、消炎鎮痛薬などが行われますが、症状や進行度に応じて人工関節置換手術も検討されます。
リウマチ関節炎では抗リウマチ薬、生物学的製剤、JAK阻害薬、リハビリ等の保存療法が行われますが、場合によっては手術も検討されます。
大体骨頭骨折では手術が行われます。
カイロプラクテックでは
カイロプラクティックでは股関節の働きに影響を及ぼす背骨と背骨を通る神経に着目します。
股関節を動かしているのは骨盤から大腿骨へ伸びる20以上もの筋肉であり、それら全ての筋肉を支配しているのが背骨から伸びる神経です。
不良姿勢や長時間のパソコン作業、スポーツの練習時における反復動作などで背骨に歪みが生じると、背骨を通る神経にも神経障害が起こります。
その結果、股関節の動きに障害や痛みを発症します。
カイロプラクティックでは背骨の歪みを整え、神経機能を正常化して症状の根本的な改善を図ります。